植込み式円盤ブラシ
「植込み式円盤ブラシ」は、液晶・プラズマ・有機EL・LED・VFDなどのFPD関連や半導体をはじめとした各種精密洗浄用、搬送ライン用、印刷関連用(印刷時の紙粉などの除去)、食品衛生用(根菜類などの洗浄)、清掃用(床磨き用のポリッシャー)などに使用されています。
「植込み式円盤ブラシ」は、使用用途に応じてサイズ・毛材設置面積・植毛穴径・植毛穴数・線径を多種多様な形状で製作することが可能です。また、毛材(基材)をナイロン、砥粒入りナイロン、鋼線、ステンレス線、動物繊維(獣毛)、植物繊維などにすることが可能ですし、特殊加工で毛材(基材)を耐酸性・耐熱性・耐腐食性などの仕様にすることも可能です。
製造方法として、樹脂(塩化ビニールなど)・木材・ゴム・金属(アルミなど)に植毛穴を空け、ブラシ材料を植え込む方式で製造します。
植毛方法について
機械植え 「丸線植え」の場合:
穴径が大きい場合や打ち込み材料の線径が太い場合は「丸線植え方式」
機械植え「丸線植え」の場合は、ブラシ台の植毛穴にリング状の線材を二つ折りにして、機械で植毛穴に打ち込む方式です。
<「丸線植え方式」の特長>
・強度が強く抜毛しにくい。
・複雑な形状への植毛や角度をつけた植毛も可能。
・植え込み台が薄く長い形状だと穴径や穴数によって反ってしまうことがある。
・大きい穴径(2.5Φ~9Φ)に植毛でき、植え込み台が5.5mm以上の厚みが必要。
機械植え 「平線植え」の場合:
穴径が小さい場合や打ち込み材料の線径が細い場合は「平線植え方式」
機械植え「平線植え」の場合は、ブラシ台の植毛穴に平版を使用し毛材を二つ折りにして機械で植毛穴に打ち込む方式です。
<「丸線植え方式」の特長>
・強度は「丸線植え」に比べると少し劣る。
・「丸線植え」にくらべ反りにくい。
・小さい穴径(1.7Φ~4Φ)に植毛でき、植え込み台は3.5㎜以上の厚みが必要。
手植えの場合:
機械植えでは難しい場合やブラシの植え替えを行う場合は「手植え方式」
手植えの場合は、ブラシ台の裏面に抜き穴加工(植毛穴加工)を行ない、引き線(ステンレス線)を使用して手で植える方式です。手植えの植毛方式の場合は、毛が抜けにくく、機械植えでは難しいブラシ台にも植毛することが可能です。また、この手植えの植毛方式ならば、使用済みのブラシ台を再利用して消耗したブラシの部分だけ植え替えをすることでブラシの再生が可能です。
※また、弊社に『ブラシ再生(植替え・巻替え・張替え)』のご相談を頂ければ、現在使用されているブラシが消耗していても、新たに土台部分を製作する必要がないためコスト低減しながらブラシの復元が可能となります。現在ご使用の「ブラシのコスト低減」や「使用後の産業廃棄物の削減」を御検討の方には、弊社のブラシ再生(植替え・巻替え・張替え)をお奨め致します。
<植込み式円盤ブラシの特長>
・ブラシの接触面積が大きいので研摩力や洗浄能力が高い。
・泥落とし(汚れ落とし)や清掃作業に効果を発揮します。
・ハイテク製品向けの超洗浄作業に効果を発揮します。
・ブラシの長さや毛丈などの寸法を、自由に選ぶことができます。
・サイズ、毛材設置面積、線径も自由自在に選ぶことも可能です。
・毛材はナイロン、砥粒入りナイロン、鋼線、ステンレス線などにすることも可能です。
・特殊加工で毛材(基材)を耐酸性・耐熱性・耐腐食性などにすることも可能です。
・ブラシの植え込み台を樹脂製、金属製、木製などにすることも可能です。
<植込み式円盤ブラシの仕様>
寸法:ブラシの寸法は使用条件によって自由に寸法を選択することが可能。
外径:使用する対象物や周速、毛丈によって外径を決めることが可能。
毛丈:使用する対象物の条件にあわせて毛丈を決めることが可能。
穴径:使用対象物の条件にあわせ穴径を決めることが可能。
ブラシ幅:使用対象物の条件にあわせブラシ幅を決めることが可能。
植毛ピッチ:使用する対象物の条件にあわせ植毛ピッチを決めることが可能。
植毛穴径:φ2~φ8から選択することが可能。φ5程度が一般的です。
円周ピッチ:使用する対象物の条件にあわせ円周ピッチを決めることが可能。
植毛台板厚:植毛台の板厚は打ち込み深さが植毛穴の2倍程度として選択下さい。
植毛台材質:植毛台材質は、使用条件により木材製、樹脂製、アルミニウム製、鉄製、ステンレス製、真鍮製、その他合金鉄製などから選択が可能。
<植込み式円盤ブラシ>
標示方法
※1 植毛穴径はφ2~φ8から選択することが可能。φ5程度が一般的です。
※2 植毛台の板厚(厚さ)は、植毛穴径の4倍ぐらいを目安にして下さい。
(例:5mmの植毛穴の場合は、植毛台の板厚は20mm程度の厚さが必要となります。)
※3 植毛台材質は、使用条件により木材製、樹脂製、アルミニウム製、鉄製、ステンレス製、真鍮製、その他合金鉄製などから選択が可能。
<円盤ブラシの形状>
外径×毛丈×穴径×ブラシ幅×植毛ピッチ×植毛穴径×円周ピッチ×植毛台板厚×材質
<線材>
線材材質×線材線径
「線材材質が金属線」の場合は、
サンパワーブラシ製品材質選定標準表 <金属線> は、こちらをクリックして下さい。
「線材材質が化学繊維線」の場合は、
サンパワーブラシ製品材質選定標準表 <化学繊維> は、こちらをクリックして下さい。
「線材材質が動物繊維線・植物繊維線」の場合は、
サンパワーブラシ製品材質選定標準表 <動物繊維・植物繊維> は、こちらをクリックして下さい。
※線材材質を「グリット材」を使用する場合は、
線材材質×線材線径×粒度×砥粒の種類(アルミナ系やシリコン系)
サンパワーブラシ製品材質選定標準表 <砥粒入りナイロン(グリット)> は、こちらをクリックして下さい。
植込み式円盤ブラシ 製品例
植込み式円盤ブラシ (特注品) 手植え式ブラシ
植込み式円盤ブラシです。研磨材ナイロン製の特注品になります。
平面研磨に使用する植込み式円盤ブラシです。手植え式で製造しています。
一般的には、塗装前の足付けの研磨作業用に使用します。
使用するブラシ材は耐酸性、耐熱性、耐腐食性などの特殊仕様にすることも可能です。